ロードインデックス(LI)は、タイヤ1本が安全に支えられる最大荷重を示す指数で、タイヤのサイドウォールに「195/65R15 91H」のように表示されています。
この「91」という数字がロードインデックスで、最大負荷能力615kgを意味します。
タイヤ交換やインチアップを検討する際、「純正タイヤと同じサイズなら問題ない」と思いがちですが、実はロードインデックスが不足していると車検に通らないだけでなく、走行中のバーストにつながる危険性があります。
特にインチアップ時には、見た目のサイズは同じでもロードインデックスが下がるケースが多く、知らずに装着してしまう失敗が後を絶ちません。
この記事では、ロードインデックスの見方や規格の違い、タイヤ交換・インチアップ時に確認すべき選び方と注意点を順番に解説します。
この記事でわかること
- ロードインデックスの見方と数値の意味
- JATMA規格とXL規格の違いと空気圧の関係
- 車検に通らないケースと保安基準の規定
- 自分の車に合うロードインデックスの選び方
タイヤのロードインデックスって何?どこを見ればいい?
ロードインデックスは、タイヤが安全に支えられる最大荷重を数値で示したもので、タイヤのサイドウォールに刻印されています。
「195/65R15 91H」という表示のうち、「91」がロードインデックスで、この数値が大きいほど重い荷重に耐えられる設計です。
車両の総重量は4本のタイヤで支えるため、1本あたりのロードインデックスが不足すると、タイヤが想定以上の負荷を受けて破損するリスクが高まります。
特に軽自動車やコンパクトカーでは、純正タイヤのロードインデックスがギリギリの設定になっていることが多く、交換時には慎重な確認が必要です。
ロードインデックス(荷重指数)はどこに書いてある?
ロードインデックスは、タイヤのサイドウォール(側面)に刻印された「タイヤサイズ表示」の中に含まれています。
例えば「195/65R15 91H」という表示の場合、左から順に以下の意味を持ちます。
- 195:タイヤ幅(mm)
- 65:扁平率(タイヤの高さ÷幅×100)
- R:ラジアル構造
- 15:リム径(インチ)
- 91:ロードインデックス
- H:速度記号(最高速度210km/h)
この「91」という数値が、タイヤ1本あたりの最大負荷能力を示すロードインデックスです。
数値と実際の荷重の対応は後述の早見表で確認できますが、91の場合は615kgまで支えられることを意味します。
タイヤ交換時には、この数値が純正タイヤと同等以上であることを必ず確認してください。
特にインチアップやタイヤ幅の変更を伴う場合、同じインチ数でもロードインデックスが下がることがあるため、サイズ表示全体を見比べる必要があります。
注意:ロードインデックスは「タイヤ1本あたり」の最大負荷能力です。
車両全体の重量を4本で割った数値と比較する際は、余裕を持った数値を選ぶことが推奨されます。
数値の見方と実際の負荷能力の関係
ロードインデックスの数値は、規定の空気圧を維持した状態でタイヤ1本が支えられる最大荷重(kg)を示しています。
例えばロードインデックス91のタイヤは、適正な空気圧を保っていれば1本あたり615kgまで安全に支えられる設計です。
車両の総重量が1,200kgの場合、4本のタイヤで割ると1本あたり300kgの負荷がかかります。
この場合、ロードインデックス91(615kg)のタイヤであれば、理論上は十分な余裕があることになります。
ただし実際の走行では、コーナリング時や急ブレーキ時に特定のタイヤに荷重が集中するため、単純に車両重量を4で割った数値だけでは不十分です。
また、乗車人数や荷物の積載量によって実際の負荷は変動するため、純正タイヤのロードインデックスと同等以上の数値を選ぶことが基本となります。
軽自動車の場合、車両重量が800〜900kg程度のため、1本あたり200〜225kgの負荷がかかります。
純正タイヤのロードインデックスは75〜80(負荷能力387〜450kg)が一般的で、余裕を持った設定になっています。
| 車種例 | 車両重量 | 1本あたりの負荷 | 純正LI目安 |
|---|---|---|---|
| 軽自動車 | 800〜900kg | 200〜225kg | 75〜80 |
| コンパクトカー | 1,000〜1,200kg | 250〜300kg | 84〜91 |
| セダン・SUV | 1,400〜1,800kg | 350〜450kg | 91〜98 |
ロードインデックスの数値は1ずつ増えるごとに負荷能力が約3〜5%ずつ増加する設計になっており、数値が大きいほど重い車両に対応できます。
ただし、数値が大きいタイヤほど価格が高くなる傾向があるため、必要以上に高い数値を選ぶ必要はありません。
JATMA規格とETRTO規格(XL規格)は何が違う?
タイヤのロードインデックスには、JATMA規格(日本自動車タイヤ協会)とETRTO規格(欧州タイヤ・リム技術機構)の2つの基準があり、同じロードインデックスでも規格によって最大負荷能力が異なります。
特にETRTO規格の中には「XL規格(エキストラロード)」と呼ばれる高負荷対応タイヤがあり、通常のスタンダード規格より高い空気圧を前提に設計されています。
例えば、ロードインデックス91のタイヤでも、JATMA規格では615kgの負荷能力ですが、XL規格では同じ「91」でも空気圧を高めに設定することで、より高い負荷に耐えられる設計になっています。
XL規格のタイヤには、サイドウォールに「XL」「EXTRA LOAD」「REINFORCED」といった表示があります。
JATMA規格とETRTO規格の主な違いは、最大負荷能力を発揮するために必要な空気圧の設定値です。
JATMA規格のタイヤは、日本国内で一般的な空気圧(200〜240kPa程度)を前提に設計されていますが、XL規格のタイヤは250〜290kPa程度の高めの空気圧が必要です。
注意:XL規格のタイヤを装着する場合、車両の指定空気圧ではなく、タイヤメーカーが指定する空気圧に調整する必要があります。
指定空気圧を守らないと、本来の負荷能力が発揮されません。
インチアップ時には、XL規格のタイヤを選ぶケースが多くなります。
例えば、純正15インチから17インチにインチアップする場合、タイヤの外径を維持するために扁平率を下げる必要があり、その結果タイヤの厚みが薄くなります。
扁平率が下がるとタイヤの空気容量が減るため、同じロードインデックスを維持するにはXL規格のタイヤが必要になることがあります。
この場合、空気圧を高めに設定することで、薄いタイヤでも必要な負荷能力を確保できる仕組みです。
| 規格 | 空気圧目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| JATMA規格 | 200〜240kPa | 国内標準・純正タイヤに多い |
| ETRTO(スタンダード) | 200〜250kPa | 欧州基準・国内タイヤと近い |
| ETRTO(XL規格) | 250〜290kPa | 高負荷対応・インチアップ向け |
XL規格のタイヤを装着する際は、タイヤ販売店や整備工場で空気圧の設定を確認してもらうことが重要です。
車両のドア内側に記載されている指定空気圧は、純正タイヤ(JATMA規格)を前提にした数値のため、XL規格のタイヤには適用できません。
速度記号との組み合わせで変わる最大負荷能力
ロードインデックスは、速度記号(速度レンジ)と組み合わせて初めて正確な最大負荷能力が決まります。
速度記号とは、タイヤが安全に走行できる最高速度を示す記号で、「195/65R15 91H」の「H」がこれに該当します。
同じロードインデックス91のタイヤでも、速度記号が「T(最高速度190km/h)」の場合と「H(最高速度210km/h)」の場合では、実際の負荷能力が微妙に異なることがあります。
これは、高速走行時にはタイヤに遠心力が加わり、実質的な負荷が増加するためです。
一般的な乗用車では、速度記号「H」「V」「W」が多く使われており、これらは最高速度210km/h、240km/h、270km/hに対応しています。
軽自動車やコンパクトカーでは「T(190km/h)」や「H(210km/h)」が標準的です。
| 速度記号 | 最高速度 | 主な車種 |
|---|---|---|
| T | 190km/h | 軽自動車・コンパクトカー |
| H | 210km/h | 一般的な乗用車 |
| V | 240km/h | スポーツセダン・SUV |
| W | 270km/h | 高性能スポーツカー |
速度記号が高いタイヤほど、高速走行時の安定性や耐久性が高い設計になっていますが、その分価格も高くなります。
一般的な街乗りや高速道路での通常走行であれば、純正タイヤと同じ速度記号を選べば問題ありません。
ただし、サーキット走行や高速走行を頻繁に行う場合は、速度記号が高いタイヤを選ぶことで、タイヤの発熱や摩耗を抑えられます。
速度記号が低いタイヤで高速走行を続けると、タイヤの内部構造が劣化しやすくなり、バーストのリスクが高まります。
ポイント:ロードインデックスと速度記号は、タイヤの安全性を示す重要な指標です。
タイヤ交換時には、純正タイヤと同等以上の数値・記号を選ぶことが基本となります。
ロードインデックス早見表|数値と荷重の対応
ロードインデックスの数値と実際の最大負荷能力(kg)の対応を、早見表で確認できます。
タイヤ交換時やインチアップ時には、この表を参考に、純正タイヤと同等以上のロードインデックスを選んでください。
| ロードインデックス | 最大負荷能力(kg) | 主な車種例 |
|---|---|---|
| 70 | 335 | 軽自動車(小型) |
| 75 | 387 | 軽自動車(標準) |
| 80 | 450 | 軽自動車(大型) |
| 84 | 500 | コンパクトカー |
| 88 | 560 | コンパクトカー・小型セダン |
| 91 | 615 | 一般的なセダン・SUV |
| 94 | 670 | 中型セダン・SUV |
| 98 | 750 | 大型セダン・SUV |
| 102 | 850 | 大型SUV・ミニバン |
| 106 | 950 | 大型ミニバン・商用車 |
この表は、JATMA規格(日本自動車タイヤ協会)の基準に基づいた数値です。
XL規格(エキストラロード)のタイヤの場合、同じロードインデックスでも空気圧を高めに設定することで、より高い負荷能力を発揮できます。
例えば、車両重量1,200kgのコンパクトカーの場合、1本あたりの負荷は300kgです。
この場合、ロードインデックス84(500kg)以上のタイヤを選べば、理論上は十分な余裕があります。
ただし、乗車人数や荷物の積載量によって実際の負荷は変動するため、純正タイヤのロードインデックスと同等以上の数値を選ぶことが推奨されます。
特に軽自動車やコンパクトカーでは、純正タイヤのロードインデックスがギリギリの設定になっていることが多いため、交換時には必ず確認してください。
補足:ロードインデックスは、タイヤの空気圧が適正に保たれている状態での最大負荷能力です。
空気圧が不足すると、実際の負荷能力は大幅に低下します。
月1回以上の空気圧点検を習慣にしましょう。
(参考:タイヤの空気圧点検と充填方法(JAF))
ロードインデックスが不足するとどうなる?
ロードインデックスが不足したタイヤを装着すると、車検に通らないだけでなく、走行中のバーストや偏摩耗といった深刻なトラブルにつながります。
特にインチアップ時には、見た目のサイズは同じでもロードインデックスが下がるケースが多く、知らずに装着してしまう失敗が後を絶ちません。
タイヤが想定以上の荷重を受けると、内部構造が破壊され、最悪の場合は高速走行中にバーストする危険性があります。
また、空気圧を適正に保っていても、ロードインデックスが不足していれば本来の性能を発揮できず、燃費悪化や乗り心地の低下にもつながります。
車検に通らないケースと保安基準の規定
ロードインデックスが不足したタイヤは、道路運送車両の保安基準に適合せず、車検に通りません。
保安基準では、「自動車の構造及び装置が、運行に必要な性能を有すること」が求められており、タイヤの負荷能力が車両の要求する数値を満たしていない場合、この基準に違反します。
具体的には、車両メーカーが指定する純正タイヤのロードインデックスと同等以上の数値を持つタイヤを装着する必要があります。
例えば、純正タイヤがロードインデックス91の場合、交換するタイヤも91以上でなければ車検に通りません。
車検時には、タイヤのサイドウォールに刻印されたロードインデックスを目視で確認されます。
インチアップやタイヤ幅の変更を行った場合でも、ロードインデックスが純正タイヤより低い場合は不適合となり、車検証の記載内容と一致しない場合は構造変更の手続きが必要になることがあります。
注意:ロードインデックスが不足したタイヤを装着したまま公道を走行すると、道路交通法違反となり、事故時には保険が適用されない可能性があります。
車検に通らないケースとして多いのが、インチアップ時のロードインデックス不足です。
例えば、純正15インチ(195/65R15 91H)から17インチ(215/45R17 87W)にインチアップした場合、ロードインデックスが91から87に下がっています。
この場合、見た目のサイズは大きくなっていますが、負荷能力は615kgから545kgに低下しており、車検に通りません。
インチアップ時には、タイヤ幅や扁平率を調整して、ロードインデックスが純正タイヤと同等以上になるサイズを選ぶ必要があります。
| 純正タイヤ | インチアップ例 | ロードインデックス | 車検 |
|---|---|---|---|
| 195/65R15 91H | 215/45R17 87W | 91 → 87(不足) | ×不適合 |
| 195/65R15 91H | 215/50R17 91V | 91 → 91(同等) | ○適合 |
| 195/65R15 91H | 225/45R17 94W XL | 91 → 94(上回る) | ○適合 |
車検に通らないだけでなく、ロードインデックスが不足したタイヤを装着したまま走行すると、事故時に保険が適用されないリスクがあります。
保険会社によっては、車両の改造や不適切な部品の使用が事故の原因と判断された場合、保険金の支払いを拒否することがあります。
インチアップ時に起きやすい失敗とは
インチアップ時に最も多い失敗が、ロードインデックスの不足です。
タイヤのインチ数を上げると、見た目がスポーティになり、コーナリング性能が向上しますが、その分タイヤの厚みが薄くなり、空気容量が減少します。
例えば、純正15インチ(195/65R15)から17インチ(215/45R17)にインチアップする場合、扁平率が65から45に下がります。
扁平率が下がるとタイヤの高さが低くなり、同じ外径を維持するためにはタイヤ幅を広げる必要がありますが、この過程でロードインデックスが下がることがあります。
インチアップ時には、タイヤの外径を純正タイヤと±3%以内に収める必要があります。
外径が大きく変わると、スピードメーターの誤差が生じたり、車体との干渉が起きたりするためです。
しかし、外径を維持しながらインチアップすると、扁平率が下がり、タイヤの空気容量が減少します。
その結果、同じロードインデックスを維持するには、XL規格(エキストラロード)のタイヤを選ぶか、タイヤ幅をさらに広げる必要があります。
ポイント:インチアップ時には、タイヤ販売店や整備工場で「ロードインデックスが純正タイヤと同等以上か」を必ず確認してもらいましょう。
見た目のサイズだけで判断すると、車検に通らないタイヤを選んでしまう可能性があります。
インチアップ時のもう一つの失敗が、空気圧の設定ミスです。
XL規格のタイヤを装着した場合、車両のドア内側に記載されている指定空気圧ではなく、タイヤメーカーが指定する空気圧に調整する必要があります。
例えば、純正タイヤの指定空気圧が220kPaの場合でも、XL規格のタイヤでは250〜270kPaに設定する必要があることがあります。
空気圧が不足すると、ロードインデックスが示す最大負荷能力を発揮できず、タイヤの偏摩耗や燃費悪化につながります。
| 失敗例 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| ロードインデックス不足 | 扁平率を下げすぎた | タイヤ幅を広げるかXL規格を選ぶ |
| 空気圧設定ミス | 純正の指定値を使った | XL規格の指定空気圧を確認 |
| 外径の変化 | サイズ選定を誤った | 外径を±3%以内に収める |
インチアップ時には、タイヤ販売店や整備工場で「適合するタイヤサイズ」を確認してもらうことが重要です。
特にオンラインでタイヤを購入する場合は、車種・年式・グレードを正確に伝え、ロードインデックスが適合するか事前に確認してください。
タイヤがバーストする危険性と偏摩耗のリスク
ロードインデックスが不足したタイヤを使用すると、タイヤが想定以上の荷重を受けて内部構造が破壊され、走行中のバースト(破裂)につながる危険性があります。
特に高速道路での走行中にバーストが発生すると、車両のコントロールを失い、重大な事故につながる可能性があります。
タイヤのバーストは、タイヤの内部にあるカーカス(骨格となる繊維層)が破断することで発生します。
ロードインデックスが不足していると、カーカスが想定以上の負荷を受け続け、繊維が徐々に劣化していきます。
この状態で高速走行を続けると、タイヤの発熱が進み、ゴムと繊維の接着が剥がれ、最終的にはタイヤが破裂します。
バーストの前兆として、タイヤのサイドウォールに膨らみ(バルジ)が発生することがありますが、目視で確認できない場合も多く、突然バーストすることがあります。
注意:ロードインデックスが不足したタイヤでの高速走行は、バーストのリスクが非常に高くなります。
特に夏場の高温時や、長距離走行時には注意が必要です。
ロードインデックス不足のもう一つのリスクが、偏摩耗です。
タイヤが想定以上の荷重を受けると、接地面の一部に過度な負荷がかかり、その部分だけが早く摩耗します。
偏摩耗が進むと、タイヤの溝が均一に減らず、一部だけがスリップサイン(残り溝1.6mm)に達してしまいます。
この状態では、タイヤ全体としてはまだ溝が残っているように見えても、一部が使用禁止の状態になっており、車検に通りません。
(参考:タイヤの安全な使い方(JATMA))
偏摩耗が発生すると、タイヤの寿命が大幅に短くなり、本来3〜5万kmで交換するタイヤが、1〜2万kmで交換が必要になることがあります。
また、偏摩耗が進んだタイヤは、雨天時のグリップ力が低下し、スリップやハイドロプレーニング現象のリスクが高まります。
| リスク | 原因 | 結果 |
|---|---|---|
| バースト | 過度な荷重で内部構造が破壊 | 走行中の破裂・事故 |
| 偏摩耗 | 接地面の一部に負荷集中 | タイヤ寿命の短縮・車検不適合 |
| 燃費悪化 | タイヤの変形で転がり抵抗増加 | 燃費が2〜5%悪化 |
ロードインデックスが不足したタイヤを使用すると、タイヤの寿命が短くなるだけでなく、燃費も悪化します。
タイヤが過度な荷重を受けると、接地面が変形し、転がり抵抗が増加するためです。
純正より低いロードインデックスは使える?
結論から言うと、純正タイヤより低いロードインデックスのタイヤは使用できません。
道路運送車両の保安基準では、車両メーカーが指定する負荷能力を満たすタイヤを装着することが義務付けられており、ロードインデックスが不足したタイヤは車検に通りません。
例えば、純正タイヤがロードインデックス91(最大負荷能力615kg)の場合、交換するタイヤも91以上でなければなりません。
ロードインデックス88(560kg)のタイヤを装着すると、1本あたり55kgの負荷能力が不足し、車両の総重量を安全に支えられなくなります。
「軽い車だから大丈夫」「街乗りしかしないから問題ない」と考える方もいますが、ロードインデックスは車両の重量だけでなく、乗車人数や荷物の積載量、コーナリング時の荷重移動なども考慮して設定されています。
純正タイヤのロードインデックスは、これらの要素を総合的に判断した上で決められているため、下回ることは許されません。
注意:ロードインデックスが不足したタイヤを装着すると、車検に通らないだけでなく、事故時に保険が適用されないリスクがあります。
タイヤ交換時には必ず純正タイヤと同等以上のロードインデックスを選んでください。
インチアップ時には、タイヤの外径を維持するために扁平率を下げる必要があり、その結果ロードインデックスが下がることがあります。
この場合、タイヤ幅を広げるか、XL規格(エキストラロード)のタイヤを選ぶことで、ロードインデックスを維持できます。
例えば、純正15インチ(195/65R15 91H)から17インチにインチアップする場合、以下のような選択肢があります。
- 215/50R17 91V:タイヤ幅を広げてロードインデックスを維持
- 215/45R17 91W XL:XL規格を選んでロードインデックスを維持
- 225/45R17 94W XL:タイヤ幅を広げてロードインデックスを上回る
いずれの場合も、ロードインデックスが91以上になるサイズを選ぶ必要があります。
タイヤ販売店や整備工場で「適合するタイヤサイズ」を確認してもらい、ロードインデックスが純正タイヤと同等以上であることを必ず確認してください。
空気圧の設定を間違えると性能が発揮されない
ロードインデックスが示す最大負荷能力は、規定の空気圧を維持した状態での数値です。
空気圧が不足すると、ロードインデックスが適切でも、実際の負荷能力は大幅に低下します。
例えば、ロードインデックス91(最大負荷能力615kg)のタイヤでも、空気圧が指定値より50kPa不足すると、実際の負荷能力は約10〜15%低下し、550〜520kg程度になります。
この状態では、車両の重量を安全に支えられず、タイヤの偏摩耗やバーストのリスクが高まります。
空気圧が不足すると、タイヤの接地面が広がり、タイヤのサイドウォール(側面)に過度な負荷がかかります。
サイドウォールは本来、荷重を支える構造ではないため、空気圧不足の状態で走行を続けると、サイドウォールが破損し、バーストにつながります。
ポイント:空気圧は月1回以上の点検が推奨されています。
正常なタイヤでも1ヶ月で約5〜10kPa自然に低下するため、定期的な点検を習慣にしましょう。
XL規格(エキストラロード)のタイヤを装着した場合、空気圧の設定がさらに重要になります。
XL規格のタイヤは、スタンダード規格より高い空気圧(250〜290kPa程度)を前提に設計されており、指定空気圧を守らないと本来の負荷能力を発揮できません。
例えば、ロードインデックス91のXL規格タイヤを装着した場合、空気圧を250kPaに設定することで615kgの負荷能力を発揮しますが、空気圧が220kPaに下がると、負荷能力は550kg程度に低下します。
この場合、純正タイヤと同じロードインデックスでも、実際の負荷能力は不足することになります。
| 空気圧の状態 | 負荷能力の変化 | リスク |
|---|---|---|
| 指定値を維持 | 100%(615kg) | なし |
| 50kPa不足 | 約85〜90%(520〜550kg) | 偏摩耗・燃費悪化 |
| 100kPa不足 | 約70〜80%(430〜490kg) | バースト・車検不適合 |
空気圧の点検は、タイヤが冷えている状態(走行前)で行うことが重要です。
走行後はタイヤが発熱して空気圧が上昇するため、正確な数値を測定できません。
ガソリンスタンドやカー用品店には、無料で使える空気圧計が設置されていることが多いため、給油のついでに点検する習慣をつけると良いでしょう。
また、車両のドア内側やガソリンキャップの裏側には、指定空気圧が記載されたラベルが貼られているため、この数値を基準に調整してください。
自分の車に合うロードインデックスの選び方
タイヤ交換時やインチアップ時には、自分の車に合ったロードインデックスを選ぶことが安全走行の基本です。
純正タイヤのロードインデックスを確認し、同等以上の数値を持つタイヤを選ぶことで、車検に通り、安全に走行できます。
ロードインデックスの選び方は、車種や使用目的によって異なります。
街乗り中心の方は純正タイヤと同じロードインデックスで十分ですが、高速走行やサーキット走行を頻繁に行う方は、余裕を持った数値を選ぶことが推奨されます。
新車装着タイヤのサイズと指定空気圧の調べ方
自分の車に合ったロードインデックスを選ぶには、まず新車装着タイヤのサイズを確認する必要があります。
新車装着タイヤのサイズは、以下の方法で確認できます。
- タイヤのサイドウォール:現在装着されているタイヤの側面に「195/65R15 91H」のように刻印されています
- 車両のドア内側:運転席側のドアを開けた内側に、タイヤサイズと指定空気圧が記載されたラベルが貼られています
- 取扱説明書:車両の取扱説明書に、推奨タイヤサイズと指定空気圧が記載されています
- メーカーの公式サイト:車種・年式・グレードを入力すると、純正タイヤのサイズを確認できます
タイヤのサイドウォールに刻印されたサイズを確認する場合、「195/65R15 91H」という表示のうち、「91」がロードインデックスです。
この数値を基準に、交換するタイヤのロードインデックスが同等以上であることを確認してください。
車両のドア内側に貼られたラベルには、タイヤサイズと指定空気圧が記載されています。
例えば、「前輪:195/65R15 220kPa、後輪:195/65R15 220kPa」のように表示されており、この数値を基準に空気圧を調整します。
ポイント:車両のドア内側に記載された指定空気圧は、純正タイヤ(JATMA規格)を前提にした数値です。
XL規格のタイヤを装着する場合は、タイヤメーカーが指定する空気圧に調整する必要があります。
取扱説明書には、車両の仕様や推奨タイヤサイズが詳しく記載されています。
特にグレードによってタイヤサイズが異なる車種の場合、取扱説明書で自分のグレードに対応するタイヤサイズを確認することが重要です。
メーカーの公式サイトでは、車種・年式・グレードを入力することで、純正タイヤのサイズを確認できます。
例えば、トヨタの公式サイトでは「車種別情報」から、ホンダの公式サイトでは「タイヤ・ホイール情報」から確認できます。
| 確認方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| タイヤのサイドウォール | すぐに確認できる | 純正タイヤでない場合がある |
| 車両のドア内側 | 純正タイヤのサイズが確実 | ラベルが剥がれている場合がある |
| 取扱説明書 | 詳しい情報が載っている | 紛失している場合がある |
| メーカーの公式サイト | 最新情報が確認できる | 車種・年式・グレードの入力が必要 |
タイヤ交換時には、タイヤ販売店や整備工場で「車種・年式・グレード」を伝えることで、適合するタイヤサイズを確認してもらえます。
特にオンラインでタイヤを購入する場合は、車種情報を正確に伝え、ロードインデックスが適合するか事前に確認してください。
ロードインデックスの許容範囲はどこまで?
ロードインデックスの許容範囲は、純正タイヤと同等以上が基本です。
純正タイヤより高い数値のタイヤを選ぶことは問題ありませんが、低い数値のタイヤは車検不適合となり使用できません。
例えば、純正タイヤがロードインデックス91の場合、交換するタイヤは91以上であれば問題ありません。
ロードインデックス94や98のタイヤを選ぶことも可能で、より高い負荷能力を持つタイヤを装着することで、安全性が向上します。
ただし、ロードインデックスが高いタイヤほど、タイヤの構造が強化されており、価格が高くなる傾向があります。
また、ロードインデックスが高いタイヤは、乗り心地がやや硬くなることがあるため、街乗り中心の方は純正タイヤと同じロードインデックスを選ぶことが推奨されます。
補足:ロードインデックスが高いタイヤは、タイヤの内部構造が強化されており、重い車両や高速走行に適しています。
ただし、軽自動車やコンパクトカーでは、純正タイヤと同じロードインデックスで十分です。
インチアップ時には、タイヤの外径を維持するために扁平率を下げる必要があり、その結果ロードインデックスが下がることがあります。
この場合、タイヤ幅を広げるか、XL規格(エキストラロード)のタイヤを選ぶことで、ロードインデックスを維持できます。
例えば、純正15インチ(195/65R15 91H)から17インチにインチアップする場合、以下のような選択肢があります。
- 215/50R17 91V:タイヤ幅を広げてロードインデックスを維持
- 215/45R17 91W XL:XL規格を選んでロードインデックスを維持
- 225/45R17 94W XL:タイヤ幅を広げてロードインデックスを上回る
いずれの場合も、ロードインデックスが91以上になるサイズを選ぶ必要があります。
タイヤ販売店や整備工場で「適合するタイヤサイズ」を確認してもらい、ロードインデックスが純正タイヤと同等以上であることを必ず確認してください。
| ロードインデックス | 許容範囲 | 推奨用途 |
|---|---|---|
| 純正と同じ | ○適合 | 街乗り中心・コスパ重視 |
| 純正より高い | ○適合 | 高速走行・重い荷物を積む |
| 純正より低い | ×不適合 | 使用不可・車検不適合 |
ロードインデックスの許容範囲は、車種や使用目的によって異なります。
街乗り中心の方は純正タイヤと同じロードインデックスで十分ですが、高速走行やサーキット走行を頻繁に行う方は、余裕を持った数値を選ぶことが推奨されます。
同じタイヤサイズでも空気圧は変えるべき?
同じタイヤサイズでも、規格(JATMA規格とETRTO規格)が異なる場合、指定空気圧が変わることがあります。
特にXL規格(エキストラロード)のタイヤは、スタンダード規格より高い空気圧が必要です。
例えば、純正タイヤが「195/65R15 91H」(JATMA規格)で指定空気圧が220kPaの場合、同じサイズのXL規格タイヤ「195/65R15 91H XL」を装着すると、指定空気圧は250〜270kPaに変わります。
XL規格のタイヤは、高い空気圧を前提に設計されており、指定空気圧を守らないと本来の負荷能力を発揮できません。
車両のドア内側に記載されている指定空気圧は、純正タイヤ(JATMA規格)を前提にした数値のため、XL規格のタイヤには適用できません。
XL規格のタイヤを装着する場合は、タイヤメーカーが指定する空気圧に調整する必要があります。
注意:XL規格のタイヤを装着した場合、車両の指定空気圧ではなく、タイヤメーカーが指定する空気圧に調整してください。
空気圧が不足すると、ロードインデックスが示す最大負荷能力を発揮できません。
XL規格のタイヤの指定空気圧は、タイヤメーカーの公式サイトやカタログで確認できます。
また、タイヤ販売店や整備工場で装着する場合は、空気圧の設定を確認してもらうことが重要です。
同じタイヤサイズでも、前輪と後輪で空気圧が異なる車種があります。
例えば、前輪駆動車の場合、前輪に多くの荷重がかかるため、前輪の空気圧を後輪より高めに設定することがあります。
| 規格 | 指定空気圧 | 注意点 |
|---|---|---|
| JATMA規格 | 200〜240kPa | 車両のドア内側の数値を使う |
| ETRTO(スタンダード) | 200〜250kPa | JATMA規格と近い数値 |
| ETRTO(XL規格) | 250〜290kPa | タイヤメーカーの指定値を使う |
空気圧の点検は、月1回以上の頻度で行うことが推奨されています。
正常なタイヤでも1ヶ月で約5〜10kPa自然に低下するため、定期的な点検を習慣にしましょう。
空気圧の点検は、タイヤが冷えている状態(走行前)で行うことが重要です。
走行後はタイヤが発熱して空気圧が上昇するため、正確な数値を測定できません。
サーキット走行など高速走行時の注意点
サーキット走行や高速走行を頻繁に行う場合、ロードインデックスと空気圧の管理がさらに重要になります。
高速走行時には、タイヤに遠心力が加わり、実質的な負荷が増加するため、純正タイヤより余裕を持ったロードインデックスを選ぶことが推奨されます。
例えば、純正タイヤがロードインデックス91の場合、サーキット走行を行う方はロードインデックス94や98のタイヤを選ぶことで、高速走行時の安全性が向上します。
また、速度記号が高いタイヤ(V・W・Y)を選ぶことで、高速走行時の安定性や耐久性が向上します。
サーキット走行時には、タイヤの発熱が進み、空気圧が上昇します。
走行前の空気圧が220kPaの場合、サーキット走行後には250〜270kPaまで上昇することがあります。
ポイント:サーキット走行前には、タイヤの空気圧を通常より10〜20kPa高めに設定することが推奨されます。
ただし、タイヤメーカーの指定値を超えないように注意してください。
サーキット走行時には、タイヤの温度管理も重要です。
タイヤの温度が上昇しすぎると、ゴムが劣化し、グリップ力が低下します。
サーキット走行後には、タイヤの温度が下がるまで待ってから空気圧を調整することが重要です。
走行直後に空気圧を下げると、タイヤが冷えた後に空気圧が不足し、次回の走行時に問題が発生することがあります。

